2013年10月15日火曜日

「思いを 伝える ということ」  大宮エリー 




http://www.amazon.co.jp/dp/4163816801


http://www.parco-art.com/web/museum/exhibition.php?id=451






せっかく生まれた思いだから
誰かに
かんじてもらったほうがいい



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素敵な装丁の本。これまた友人から。

鉛筆と色鉛筆で線を細かく重ねられた表紙は、

ちょっと、落ち込んでいるときや

静かにひとりになりたいときに、ぴったり、かも。



著者の大宮エリーさんは、同じことを考えている、と感じる。

というか、脳内での言葉の走り方と感情の走り方が、

妙に似ている気がする。私と。(笑)


・・・という人がたくさんいるからこそ

彼女の仕事は今広まっているのだろうなあ・・・



「なぜ、そこで?」というところで

前触れなく、いきなり行動したり、

曲がったり、引き返したりするところが。

いや、こうとしか生きられないからこうなんですけれど・・・


ちょっと(どころではないが・・・)、

周囲を驚かしたり

心配させたりして、


トラウマを植え付けて。

ごめんね。と今更思う時がある。



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小さな文字で物語が、

そして少し大きめの文字で、詩が書いてある本。

じわじわと読みながら、また小説が書きたくなった。




物語を書く友人と、小説や写真を集めた

冊子を作っていたのだけれど

私が締め切りに作品を仕上げることができなくなったので、

しばらく休止している。

物語の主人公も、繊細な女の子を選んでしまったので

どうにもこうにも、書いているとその

登場人物や世界観に引っ張られて

自分自身の人生の調子自体が狂ってくる・・・ということに気づき

パサリと創作の扉は締めていた。





「言葉の巫女」

「言葉の魔術師」

と周囲から言われてきたけれど、

この自分の中の毒に、刃物に対抗する、

調整手段を確立しないと

こんな恐ろしい武器なんて使えない。



自分の影響力の大きさに怖くなって

シャッターを閉めてきたけれど。


この本で、くりかえしくりかえし、

大宮エリーさんは言っている。


「伝える、ってことは、怖いことじゃないんだよ。」




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アメリカに留学していた時の

鮮烈な集中力を思い出す。

全身が耳みたいになって、ぐんぐん新しいものがつながっていったとき。

夜中の三時まで、毎晩寮の部屋で勉強していたとき。

徹夜で、イラストの課題を仕上げていたとき。

充実感と恐怖と、その先にある未来への期待で、

何が産まれるかわかんなくて、指先まで痛かった。

あの、まっさらな気持ちを、思い出せるかな?





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英語に初めて接した時の、

狂おしいぐらいの、憧れを覚えてる。

ハワイ旅行で父が、レストランのウェイターに話しかけられて

笑って返したけれど、私はさっぱりわかんなかった。

小学校6年生のときの、英語の本を初めて開いたとき、

はやく、はやくって言葉が知りたかったとき。

中学校になって、自分でNHKの教材を工夫して、毎日聞き始めたとき。

あの、なにも考えずにただ何度も素直に

繰り返し声に出すことがうれしかった気持ちを、おぼえてる?




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ちいさかったころ、

てぶらで、財布もかばんも持っていなくて、

ただ街並みを歩くだけで

大冒険だった。

空に雲がうかんでて、

歩道橋の間に、草が生えていて、

その花の名前や、雑草にはひとうひとつ名前があって、

街路樹の花がだんだん咲きだして、

そういうのだけで、みっちりと幸せだった。

待ちゆく人はみんな、自分よりも大きく見えて

それで、私はきっと、すてきな、今よりもいろんなことができて、

いろんなことを知っている大人になるんだと思ってた。

あのころの気持ちを、おぼえてる?



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自分に、?(ぎもん)が向けられたら、

それはどこかで、何かのスタートの合図。



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そして同時に

きちんと自分のことも大切にしてください

自己犠牲はいけません


自分のことを思いやることから

逃げないでください (p.146)




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わたしは今日も、インターネットのかたすみで

ぽつねん、思いを

伝えてみる☆









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